いのちうごめくライブラリー

2015/06/29 0:14 に 癒しと憩いライブラリー が投稿   [ 2015/06/29 0:59 に更新しました ]



新緑が一気に目覚めはじめた春の午後、「癒しと憩いのライブラリー」を尋ねることにしました。
ライブラリーのある伊東まで、東京から日帰りでもじゅうぶんな距離。
読書と温泉を楽しみ、ちょっとしたリトリート気分を味わうつもりで、各駅停車に乗り込みました。



天城の山々と相模湾、そして富士山を望むサザンクロスリゾート。
絶好のロケーションを誇るその広大な敷地に足を踏み入れると、東京の喧騒が嘘のよう。
ホテルの入口を入り、産道を思わせる廊下を抜けると、開けた空間にライブラリーが広がっています。

全国の読書家から厚意で寄贈され、壁一面にびっしりと並んだ2万冊以上の蔵書も見事なものですが、
なかでも古今東西の「癒し」に関する本は圧巻の棚揃え。
さらに驚くべきことに、書架の本はすべて「文脈」というユニークな方法で分類されているのです。

たとえば、「癒し」の分類の一番初めには「ことば」があり、次に「からだ」があり、
続いて「生命とは」「健康とは」「病気とは」「治るとは」といった本質的な問いが投げられ、
ありとあらゆる種類の癒しの技に関する本が並び、最後は「死」についての本で締めくくられている
という具合に。

「文脈」に沿って有機的な配列の中に収められたそれらの本を追い、ライブラリーをぐるっと
ひと回りすると、まるでひとつの壮大な物語を読んでいるような気になってきます。

補完代替療法や統合医療の研究・実践家、癒しの力に関心のある方、ホリスティックな世界観に
共感する方にはたまらない棚揃えですが、そうでない方もご安心を。
「憩い」のコーナーには文芸書、美術書、実用書、伊東の歴史や文化に関する本なども充実していて、
どんな嗜好の方でも気軽に利用できそうです。

それもそのはず、このライブラリーのコンセプトは「ブックシェア」。本を愛する方なら誰にでも
開かれたスペースなのだそうです。

「癒し」と「憩い」をテーマにしたフェスティバルやアーティストの展示など、遠方から人が集う
イベントも開催されるこのライブラリー。
単なる図書館の枠に留まることなく、多様な人を巻き込みながら地域振興の拠点になっていく可能性を
感じました。

日帰りでもじゅうぶん楽しむことができましたが、ホテルに宿泊して心ゆくまで自然や温泉を堪能し、
心身を休めるのも良さそうです。
次はいつ来ようか、早くもスケジュール帳と相談しています。


村松洋子(代替医療研究家/日本ホリスティック医学協会 運営委員)